フィリピン語学留学(2週間)体験談

今日はフィリピン、セブ島で行った語学留学(英語、2週間)について書いてみようと思う。

行ったのはちょうど1年前(2015年2月)、修論発表後の春休み、学生最後の休みの記念として行った。仕事で必要だとか具体的にどのレベルに達したいとかそういう具体的な目標は無くなんとなく行ってきた。

自分の英語レベルとしてはTOEIC 700点くらい、映画など見ても字幕なしだとほぼ理解できず、また、英会話の経験もたまに共同研究している研究室にいる韓国人と話すがあまりスムーズに意思疎通できないレベルだった。

基本フィリピンの語学学校は毎週月曜に入学できるようになっており、日曜夕方から夜あたりに寮に入り、次の日の月曜にオリエンテーションを受けるという形が一般的だと思う。自分の場合月曜は一日オリエンテーションで、一応リスニング、リーティング、ライティング、スピーキングの試験(TOEICの簡略版+自己紹介をフィリピン人の先生にする)があり、ここで自分のレベルが学校側に把握され、レベルにあった内容の授業をやってくれるシステムになっていた。一般的な日本人と同様、自分の場合もリーティングとリスニングの点数は高いが、ライティングとスピーキングは普通、といった評価だった。試験の後、ショッピングモールに案内され、両替や証明写真の撮影などを行い、同じ日に入校した人たちとショッピングモールでご飯を食べた。学校のwebサイトでは日本人と韓国人比率がほぼ50%ずつということだったが、それも理由の一つとしてその学校に決めたのだが、実際行くと9割がた日本人だった。この辺はその時々により日本人が多いか韓国人が多いか変わってくるので、エージェントに確認したほうが良いかもしれない。

授業は火曜から始まり、朝から夕方まで一時間刻みでみっちりあった。フィリピンの語学留学の良い点として人件費が安いため、マンツーマンの授業が非常に安く受けられるという点がある。確か一日8コマ(1コマ1時間)授業があり、自分の場合はそのうち5コマはマンツーマンだった。自分のように英会話初心者は特にグループレッスンでは話に入っていくことが難しいため、フィリピン留学は非常に良いと思う。2週間しかいなかったが、英語に対する抵抗感は消え、簡単な単語や構文(中学英語レベル)だったら比較的スムーズに口から出てくるようになった。自分のようにある程度受験英語はできるが、実際に英会話の経験がない、という人は、数週間だけでも行くと生の会話の中で頻出する単語や構文を知ることが出来、定着させられるので、行く意味はあると思う。

自分のようにほぼ全く話せないレベルから日常会話レベルはなんとか話せるレベルに達するためには、実際に話してみてどういう単語や熟語、構文が頻出なのか知り、すぐ出てくるようにすることが一番重要だと感じた。また、実際に伝えたいことを考え、英語でどのように表現できるか調べ、考え、実際に話すことで参考書を読むよりも圧倒的に頭の中に表現がインプットされる。

授業の中で最も好きだったのは、答えがないような難しいお題が与えられ、それについて先生と議論する授業である。例えば中絶、同性婚に対する賛否、政治の腐敗は政治家に責任があるのかそれとも有権者に責任があるのか、といった感じである。英語がたどたどしく議論といってよいのかわからないレベルではあったが、全く新しい経験で楽しかった。

いままでフィリピンの語学留学について良い面しか述べてこなかったので悪い面についても述べようと思う。フィリピン人の母国語はタガログ語でフィリピン人にとって英語は第二言語である。なので会話のスピードもネイティブほどではないし比較的簡単な表現を多用してくる。英会話初心者にとってはこれが良いことなのだが、おそらくフィリピン人の英語が聞き取れるようになってもネイティブの英語は聞き取れるようにならない。したがって、数週間いてある程度日常会話を習得したと思ったら英語が母国語の国に行った方が良いのかもしれない。ただ英語が母国語の国に行くと会話のスピードが速いのでスピーキング力を十分付けてから行った方が良いという気もする。実際カナダやアメリカに1年間くらいいてヒアリングは大丈夫だけどスピーキングがそんなできないという人が結構フィリピンに来ていた。

色々書いたが今社会人1年目で仕事になれるのでいっぱいいっぱいで英語は完全に放置していた。今回の記事は自分への戒めという意味で書いている。やはり研究職である以上英語は必須なのでskype英会話などを使って英語力をキープあるいは上げていこうと思う。